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アスリートと語るまちづくり「移住促進」で変える嬉野市の未来!★スポーツフューチャーセンターうれしの第2回セッション報告

2024年1月25日(木)に「スポーツフューチャーセンターうれしの」第2回目となるセッションを嬉野温泉駅前 観光交流施設 まるくアイズでおこないました。

今回は、【”移住者と地域住民”ではなく、”あなたとわたし”の「困りごとを嬉しいに変える」繋がりとアクションとは?】を「問」として設定しセッションをおこないました。

セッション冒頭では、地域おこし協力隊で「移住促進」を仕事としている久野裕子さんから「友達づくり からはじまる まちづくり」ということをテーマとして語っていただきました。

実際に自分が移住してきたときの体験(困りごと)、例えば病院や美容室、ホームセンターなどのお店がわからなかったり、地域の風習やお葬式の参列の仕方やゴミの分別がわからなかったり、どんな職種の方が地域にいて誰に相談すればいいかわからなかったりと、わからないことがたくさんあることが不安の原因になっていたこと。

地域の人々に助けていただいたり、飲みにつれていってもらったり、一緒に作業する中で打ち解け仲間に入れてもらえたりと、知り合いが増えることで情報が増えていき不安が解消されていったこと。

その経験を元に、今では移住希望者の方を地域の人に「つなぐ」ことで、不安が解消できるようにしているそうです。

また、「暮らし観光まちあるき」と言う、地域のお店などを移住者の人たちと一緒に回る取り組みをされていて、移住者同士や移住者と地域が交わる場を作っておられます。

「暮らし観光まちあるき」でできたつながりがきっかけで、スタッフ不足に悩んでいた商店街の夏祭りに、地域とつながりたい移住者が協力してくれたりと言った、今回の問である「困りごとを嬉しいに変えるアクション」が少しづつ出来ていっているそう。

他にも、移住者女子会や空き家のDIY、こどもと地域をつなぐイベントの開催など多彩な活動を通して、「無いからあきらめる」のではなくて「自分たちで創り出す」ことを学んだそう。

その学びの中で、人とつながり、お互いの得意なことで「困り事」を「嬉しい」変えていくためには、①挨拶をして知り合いになること②困っていることを伝えること③自分になにができるか考えること、の3つが必要だと話しておられました。

次にお話しいただいたのは、元サッカー日本代表の増田誓志さん。
増田さんは、現役引退後、山形県で飲食店を経営しながら、故郷の宮崎で宮崎県出身の元サッカー選手や現役選手を集めてイベントを開催する会社の代表やアスリート向けの化粧品の製造・販売、青少年向けの韓国との交流事業などを手掛けられている。

現在は、山形と東京の2拠点で生活されており、毎月2拠点を行来されているそう。
山形での生活は特別な時間なのでは?と思いがちですが、意外にも普段どおりの生活の延長で、お店の準備や経営をされているかアパートで過ごされているようで、我々が想像する2拠点居住のハードル的なものはあまり無いよう。

モンテディオ山形時代から、山形で飲食店を経営するご友人と何か一緒にできないか話されていて、引退のきっかけでご友人にサポートしてもらったことでお店を開店されたそう。
山形では、そのご友人をキーマンとして色々な方に出会い知り合いが増えていっているとのこと。

色々な地でプレーされた中で、山形で飲食店を開店する道を選んだのは、奥様の出身が山形で、普段から行き来する機会が多く土地になじみがあったことと、前述のキーマンとなるご友人の存在が大きかったそう。
山形での出店は奥様の家族に歓迎され、よく通ってもらっているのだとか。

地方でうまくやっていくには、友人や知人を増やすことが鍵となり、ご自身もサポートしてもらった友人がいなければ出店も考えていなかったとのこと。
あとは土地柄や県民性が違うことも感じられたそうで、出身地の宮崎県民がゆっくりおおらかなイメージなのに対して、山形県民はきっちりしているそう。仕事の現場では、山形基準を持ち込んで、どこでもきっちりを心がけているのだとか。

色々なチームや土地を渡り歩いたからこそ、様々な土地柄の長所が見えてきて、それを学んでいく過程が勉強になるそう。

山形での経験は助けてもらうことばかりでと話す増田さん。
恩返しじゃないけど、頼ってもらったときはできるだけ手助けするようにしていて、そこからサッカーの解説などのの仕事につながっていることもあるそう。
山形のみなさんに、色々と関わっていただいていることに感謝されていました。


川端友紀さんは、女子野球九州ハニーズ選手兼コーチで、侍ジャパン女子代表キャプテン。

九州ハニーズは、川端さんが立ち上げたチームで、2010年から始まった女子プロ野球リーグでは京都や埼玉のチームを渡り歩いたそう。その後、女子プロ野球リーグが消滅したため、社会人野球チームで栃木に移籍。
野球をする環境が限られている女子選手に、もっと活躍する機会を与えたいと、女子野球が一番知られていなかった九州の地に飛び込んだそう。
現在は選手兼コーチに加え、トライアウトや選手の所属先企業を探したりとチームの運営もやられている。

ワールドカップ世界一を6連覇中の侍ジャパン女子代表では、5度目の出場となりキャプテンもつとめている。

九州・福岡を本拠地としたのは、ソフトバンクホークスを始めプロスポーツチームが多く、受け入れてもらいやすいだろうと考えたことや、移動が便利だったり、大都市なのに物価が安いことがあったそう。

移住してきて感じたことは、食べ物が安くて新鮮でとにかく美味しいことで、アスリートにとって食は大切なので非常に助かっているとのこと。
スポンサー探しでも、親身になって話を聞いてもらえることが多く、支援につながるなど地元のみなさんがやさしいことも感じているそう。
また地元愛が強い方が多く、自分自身も福岡が大好きになったので、女子野球の普及とともに九州の魅力を広げていけたらと話されていました。


その後、今までの3組の話を聞いてみて「自分の職場や担当する仕事で何ができるか」を、周りの人と考え、話し、共有し、内容の理解を深めました。

次の段階では、フィッシュボウルという手法を使って【”移住者と地域住民”ではなく、”あなたとわたし”の「困りごとを嬉しいに変える」繋がりとアクションとは?】という問いについて、どのような支え合いができるのか、そのヒントを探るため思いを話し合いました。


次は、4〜5人のグループに分かれます。

「自分はどんなことができるか」をワークシートに書き出し、他の人から「こんなこともできるんじゃないか?」「こうしたほうがもっと良くなるのでは?」といったアドバイスをもらいブラッシュアップしていきます。

そして、グループ構成を変えて「自分ができること」を共有し、さらに意見をもらってブラッシュアップを続けます。

次に、ブラッシュアップされた「自分にできること」を整理して、「今後、久野さんとどういう連携ができるか」を書き出していきます。

最後に、書き出した「どんな連携ができるか」や感想を一人ひとり発表しました。

「自分のお店に来てもらえれば色々な人とつなげることができる」とか「自分がやっているイベントで地域や人の魅力を発信したり、つなげたりできる」「新たな移住希望者に嬉野のつながりの情報を提供できる」「自分の茶畑で色々な体験を楽しんでもらうことで笑顔を増やせる」「結婚支援員なので御縁をつなげられる」「色々な企業と移住者をつなげられる」など、たくさんの「できる」が生まれました。

参加者からは、「いろいろな人に出会えて、たくさん刺激をもらった」「つながりが出来て大変有意義だった」「あこがれのアスリートとまちづくりの話ができて感激した」といった感想がでていました。


第1回目のセッション報告でも書かせていただきましたが、このスポーツフューチャーセンターという取り組みは、街の変革に対してすぐに成果が出る性質のものではないかもしれません。
ただ、この第一歩が次の一歩につながり、長い道のりかもしれませんが気づけば街や人や産業が元気になっていたというとこまで到達するきっかけとして、今後もこのスポーツフューチャーセンターの取り組みを続けていきます。

次回のスポーツフューチャーセンターは、2024年2月19日(月)13:15~テーマは「子育て」で場所はまるくアイズで開催予定です。

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