見出し画像

世界初!スポーツフューチャーセンター開設〜佐賀県嬉野市が描く「対話によるまちづくり」〜

トップ画像:©️嬉野市


こんにちは!
佐賀県嬉野市公式note、記念すべき初投稿です。

この度、嬉野市では「スポーツフューチャーセンター」を開設することになりました!

とはいっても、
・何をする場所なの?
・何のために開設するの?
・なぜ今、嬉野に必要なの?

これらの理由をしっかりと皆様にお伝えしたく、この投稿を書いています。

まずは嬉野市がどんなことをしていきたいのか、私たちの思いをお伝えします。ぜひ数分だけでもお時間をいただき、「嬉野ってこんなこと考えているのか」と知っていただけたら嬉しいです。

まずは「フューチャーセンター」って?

カタカナが並んでいて、少しフワッとしたそんな印象を受けますよね。
「スポーツ」「フューチャー=未来の」センター。
「未来を考える会」なのか?なんだこれ、ですよね。

「なぜいま嬉野市にスポーツフューチャーセンターが必要なのか?」という説明に入る前に、フューチャーセンターとは何かをお伝えします。

そもそも「フューチャーセンター」とは、市民が未来志向の対話を通じて、人が集まり文珠の知恵を生み出す仕組みです。市民だけでなく、企業・自治体など多種多様な立場の人が集まって、特定のテーマに対してアイデアを出しあったり改善策を模索します。

もとはというと北欧からきている概念です。北欧は少ない人口で大国とどうわたりあっていくかなどの課題を抱えていて、市民が未来志向の対話をして解決策を見出すきっかけを作ってきました。これは日本の地方自治体でも参考になるのでは、と。

少しお堅い説明になってしまったので、噛み砕くと、
「こんな取り組みができたらいいよね」
「将来的にはこういう嬉野になって、日本全国に知ってもらいたいよね」
そんな、「こうしていきたいな、こうなったらいいな」を自由に考える場所です。

テーマについてお互いの認識を共有できたり、新たな物事の見方を知ることができたり、立場や垣根を超えて協力する体制を創ったり、一緒に取り組むアイデアが生まれたり...共感や応援を中心に、人や組織がどんどん繋がっていきます。

まちの井戸端会議的な、そんな存在です。

フューチャーセンターでの対話イメージ:佐賀新聞社主催のまちづくりを語ろう会の様子から

“ちかっと”気になる、嬉野の未来へ。

※ちかっと:佐賀県の方言で、「少し」の意。

「現実的にできる/できない」「予算がない」「ちょっと先の話かな...」
私たちは日頃から目の前のことに捉われがちです。目の前の問題が多すぎるがゆえに、少し先の未来について考えることを後回しにしてしまうことも多いと思います。

でもスポーツフューチャーセンターで大切なのは、あえて「未来」について“対話”すること。枠組みにとらわれず、参加者全員が主体的に「どのような嬉野の未来を作っていきたいのか」を考えるきっかけを作ります。

対話とは前提にある価値観を分かり合い、深め合っていくことです。考え方をぶつけ合いながらひとつの答えを出していく“議論”でもありません。お互いの価値観の違いを尊重し、互いに質問しあいながら、特定のテーマに対して最適な答えを探っていくのです。

ここだけは、ただひたすら嬉野の未来に思いを馳せるのです。今の積み重ねで作って未来を描いていくのではありません。あるべき未来から逆算して、そこに向かって協力して取り組んでいきます。「あんなことも、こんなことも、センターに集う市民・企業・自治体みなで協力すれば実現できるかもしれない」と。

嬉野市では2021年11月に『HAPPY TOGETHER PROJECT』を発足し、女子野球選手を交えてワークショップを実施しました。そこでも対話を通じて、これまでになかった新たな気づきを得ることができました。

その際「嬉野のスタジアム内に女子トイレがない」と気づきを得たことで「女性目線のまちづくり」を取り入れるきっかけになりました。未来に目を向けたからこそ、得られた視点だったと感じています。

ワークショップにて、女子野球選手の皆さんと

「この地に何かできることはないだろうか、私も関わってみたい」と多くの人たちが共感し、一緒に創り出していく嬉野の未来は、きっと心温まるものになるはずです。

まちの未来は、嬉野市(行政)だけがつくるものではありません。というよりむしろ、行政だけでは限界があると感じてきました。市民や企業の皆様と手を取り合って、探求していきたいと思っています。

2023年2月には、元競泳日本代表の星奈津美さんや元バレーボール日本代表の益子直美さんに来ていただき、スポーツの力をどのようにまちづくりへ繋げていくのか、スポーツフューチャーセンターの役割について話し合いました


なぜ今、スポーツなのか?

先ほども書きましたが、ここ数年はとくに嬉野市(行政)だけではまちの未来を前進させるのに限界があると感じてきました。

念願だった西九州新幹線開業から1年が経ち、コロナ禍も明けた今。足元を見ると、コロナの打撃による観光産業の人材不足や若年女性の転出超過・少子化による減少などいくつもの問題が転がっています。

現状を打破するためのスパイスが必要だ...
そして、嬉野の中だけでとどまらない影響力が欠かせない...

そこで注目したのが「スポーツ」でした。
2024年には、国民体育大会が国民スポーツ大会へと名称を変えて佐賀県で開催されます。「スポーツ」には、競う・観るという枠を超え、社会課題の解決手段としての新しい役割が期待されています

すでに、その動きは加速しています。例えば、徳島ヴォルティス・徳島県美馬町市・大塚製薬の三者が連携した事例です。ソーシャルインパクトボンドとして、地域住民のヴォルティスのプロスタッフが市民に対してコンディショニングプログラムを提供。 参加者の半数が65歳以上で運動習慣定着などの改善効果がみられた場合、医療費や介護給付費への効果が約1,500万円と試算されました。

あるいは、ヴァンフォーレ甲府・山梨県・明治大学は、連携して 『地方の若者人口減少』『企業の人材不足』といっ た地域課題解決に取り組んでいます。スタジアムで就活する大学生とヴァンフォーレのスポンサーである地元企業の交流を実施。スタジアムという非日常空間で気軽に企業のことを知る場となり、Iターン/Uターンのきっかけを創出しています。

スポーツがこういった手段になりうるのも、“ボンド機能”“アンプ機能”が備わっているからです。

ボンド機能:企業や自治体、組織など、スポーツを核に異なる立場の人々の共創を促す力
アンプ機能:ファンやメディアが注目して、拡げていく力

思い描いてみれば、いつだってスポーツは異なる人々を一堂に会せる機会を提供してきました。皆さんの身近でも、地域のスポーツイベントやクラブ活動は、新しい友人やコミュニティとつながる手段であるはずです。そこに、スポーツの熱狂がもたらす影響力が加わります。

きっと昨年の男子サッカーW杯、先日の男子バスケW杯など、スポーツによって皆がひとつになる瞬間を感じられた方々も多いのではないでしょうか。

フューチャーセンターが導く対話とスポーツが持つ影響力を融合させることで、新たな可能性が広がると信じています。
そう本気で思い、今回のスポーツフューチャーセンターの開設に至りました。

今こそ、嬉野の未来を、みんなで一緒に作っていきましょう!


スポーツフューチャーセンターうれしの 第1回セッション開催決定!

新しく作成されたロゴは、嬉野市、スポーツ、フューチャーセンターの三要素が盛り込まれています。

【開催概要】
日時:2023年10月30日(月)15:00~ 
場所:嬉野温泉駅前 観光交流施設「まるくアイズ」
テーマ:「アスリートと考えともに動き出す 農業×観光」
※詳細は追ってリリースします。

後日詳細をお知らせしますので、引き続きご注目ください!

嬉野市 ホームページはこちら